第12回東京フィルメックス クロージングセレモニーレポート-グランプリはチベット人監督に

  • 2011年11月29日更新

11月27日(日)、第12回 東京フィルメックスが盛況のうちに閉.幕。コンペティション作品10本の中から“世界×日本×末来”をつなげる受賞作品が発表され、ペマツェテン監督の『オールド・ドック』が最優秀作品賞に輝いた。また観客賞にはキム・ギドク監督の『アリラン』が投票によって選ばれ、「映画への信念を回復し人間に対する信頼を取り戻した。」とコメントを寄せた。受賞者の喜びの声をレポートします。


観客賞:『アリラン』監督:キム・ギドク
キム・ギドク監督からのコメント
オープニングで上映していただいただけでも光栄でしたが、観客賞までいただき、どうもありがとうございました。今回の東京フィルメックスで映画への信念を回復し人間に対する信頼を取り戻しました。私の映画を大事にしてくださるファンの皆さんと私の映画を日本に紹介してくれた会社に心からお礼申し上げます。観客賞により私は大きな勇気を得ました。どうもありがとうございました。



▼『アリラン』作品情報
韓国 / 2011 / 91分
監督、出演:キム・ギドク (KIM Ki-Duk)
配給:クレストインターナショナル
この3年間、韓国映画界と一切の接触を絶っていたキム・ギドクが沈黙を破って発表した傑作。山の中の一軒家で隠遁生活を送る自分自身の姿をカメラにおさめ、これまで秘めていた様々な思いを赤裸々に語るセルフドキュメンタリー。カンヌ映画祭「ある視点」最優秀作品賞。

 


審査員特別賞:『ムサン日記~白い犬』監督:パク・ジョンボム
パク・ジョンボム監督からのコメント
このようなすばらしい賞を頂きまして、審査員の皆さまに感謝申し上げます。この映画が撮れたのはチョウ・スンチョルさんのお陰です。そして私にたくさんの教えをくださいましたイ・チャンドン監督にも心からお礼を申し上げます。寒い冬での撮影だったのですが一生懸命尽くしてくれましたスタッフの皆さん、俳優の皆さん、そして両親にもこの栄光を捧げたいと思います。ありがとうございました。




▼『ムサン日記~白い犬』作品情報
韓国 / 2010 / 127分
監督:パク・ジョンボム (PARK Jung-bum)
配給:スターサンズ
ロッテルダム、プサンなど数々の国際映画祭で賞に輝く注目の作品。北朝鮮から韓国にやって来た青年が直面する厳しい現実、その痛みと孤独を描く。イ・チャンドンの助監督をつとめ、本作が初の長編監督作となるパク・ジョンボムが自ら脱北者の主人公を演じている。



最優秀作品賞:『オールド・ドッグ』監督:ペマツェテン
ペマツェテン監督からのコメント
本当にありがとうございます。東京フィルメックスというのは映画祭らしい、純粋な映画祭です。このような映画祭で賞をいただくことができ、うれしく思います。私の映画はほとんどが自分の故郷のことを描いた作品ですが映画を通して、私の故郷について理解を深めていただければとてもうれしいです。プロデューサーであるサンジェジャンツォさんは私が現場で気楽に撮影できるようないい環境を作ってくれました。特に感謝しています。それから支えてくれた家族、『オールド・ドック』の制作に関わってくれた全てのスタッフ、キャストに感謝をしたいと思います。最後に感謝したいのはこの映画の中に出てきたチベット犬です。クレジットの中には飼い主の名前は掲載しいているのですがこの犬の事は載せていません。この場を借りて感謝の意を表したいと思います。



▼『オールド・ドック』作品情報
中国 / 2011 / 88分
監督:ペマツェテン (Pema Tseden)
都市開発が進むチベット。富裕層に高く売れる種類の犬を飼っている老人は、犬を売ろうとする息子に反発し、いったん売られた犬を強引に連れ戻す……。頑固な老人とその犬を描きつつ、チベットの現状を表現した作品。チベット人監督ペマツェテンの監督第3作。




アミール・ナデリ監督の総評
この映画祭が始まった9日前にお話ししたことがありましたが、もう一度お話したいと思います。この一週間の間、たくさんの映画を観て、たくさんの人々と会いました。今申し上げたいのは全ての映画が素晴らしかった、私は大好きですといいたいです。CUT!

 

 

 

 

 

文・編集・撮影:白玉 キム・ギドク監督画像提供:東京フィルメックス

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