第20回 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭―この秋、「女性同士の恋」に向きあう。

  • 2011年10月07日更新

セクシュアリティやジェンダーをテーマにした映画だけを紹介する、アジア最大の映画祭 ― 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭(略してLGFF)が、2011年の今年、成人式を迎えました。第20回のLGFFは、10月7日(金)~10日(月・祝)、東京・青山のスパイラルホールにて開催されます。

同性同士のラヴ・ストーリー、美しい映像で綴られるサイコ・ミステリー、トランスジェンダーやエイズを正面から映したドキュメンタリー等、ヴァラエティに富んだラインアップの中、ミニシアが注目するのは、「女が女を愛する姿」をテーマにした4本。近年、男性同士の恋模様を描いた映画は公開が増えていますが、女性同士のロマンスを扱った映画が上映される機会は、まだまだ少ないのが実情。胸に沁みる極上のレズビアン映画を知るのに、LGFFほど絶好のチャンスはありません。

『ブルーミントンの恋』
Bloomington

上映日時 10月8日(土)11:30 10月9日(日) 18:20
アメリカ/2010年/83分
監督名:フェルナンダ・カルドーゾ

生徒と教師が紡ぐ、リアルな青春ラヴ・ストーリー。

元子役女優のジャッキーは、進学した大学で教師のキャサリンと出逢い、恋に落ちる。「先生と生徒」というだけでも秘めなくてはならないのに、ふたりは同性同士。しかし、決して明るみにしてはならなかった関係が、周囲に知られてしまって……。アジアン・プレミア。

『トムボーイ』
Tomboy

上映日時 10月8日(土)16:25
フランス/2011年/82分
監督:セリーヌ・シアマ

『水の中のつぼみ』のセリーヌ・シアマ監督、最新作。

夏の美しい田舎町 ― 引っ越してきたばかりの10歳の少女・ロールは、ミカエルと名乗って男の子のふりをする。その結果、リザという少女に恋心を寄せられて、彼女とどう接するか悩むロール。一方、男の子のようにふるまったことで、家族とのあいだにも問題が生じて……。第61回 ベルリン国際映画祭にてテディ賞の審査員賞を受賞。

『シェリー・ライト – カントリーシンガーの告白』
Wish Me Away

上映日時 10月8日(土)18:20 10月10日(月・祝)12:05
アメリカ/2011年/93分
監督名:ボビー・バーレッフィ べヴァリー・コップ

人気歌手は、なぜカミングアウトを決意したのか?

2010年に、アメリカ人のカントリー歌手としては初めて同性愛者であると告白したシェリー・ライト。同性愛への偏見が根強いテネシー州のナッシュビルに住む彼女がカムアウトを決意した理由と、周囲や社会の反応をとらえたドキュメンタリー。アジアン・プレミア。

『ミス・アンの秘密の日記』
The Secret Diaries Of Miss Anne Lister

上映日時 10月10日(月)14:15
イギリス/2010年/90分
監督:ジェームス・ケント

19世紀に実在した、レズビアンの女性の半世紀。

19世紀の、イギリスはヨークシャー ― 伯父夫婦と暮らすアン・リスターにはマリアーナという恋人がいるが、同性同士であるため、交際を公にすることはできない。保守的なマリアーナが政略結婚をしてからもふたりの関係は続いたが、アンの心は次第に変化していく。一方、ふたりの秘密の恋を、アンの伯母に密告する者が現れて……。ジャパン・プレミア。

▼第20回 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭
期間 2011年10月7日(金)~10月10日(月・祝)
会場 スパイラルホール
主催 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭運営委員会
「第20回 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」公式サイト
※詳しい上映スケジュール・イベント予定等は、上記の公式サイトをご参照ください。

文:香ん乃

第20回レズビアン&ゲイ映画祭 オープニングセレモニーレポート

18年間参加のドラァグクィーン、マーガレットさん登場
10月7日、第20回レズビアン&ゲイ映画祭が開幕。オープニングセレモニーではレズビアン&ゲイ映画祭に18年参加をしているドラァグクィーンのマーガレットさんが華々しく登場。東京国際レズビアン&ゲイ映画祭運営委員会宮沢代表と写真家のレスリー・キーさんも登壇し、賑やかに映画祭がスタートした。

アジアプレミアとなる『ロミオ』に惜しみない拍手
アジアプレミアとなるオープニング上映は2010年ドイツ制作の『ロミオ』。女性から男性へと性転換中の大学生ルーカス。トランスジェンダーゆえ、気持ちの持ち場所に戸惑うルーカスとその友人、恋人達の関係を素直に痛みを伴いながら描いてゆくヒューマンドラマ。
上映後には客席から大きな拍手が起こった。

マーガレットさんが語る18年のLGBTの変化とは
上映後はマーガレットさんと写真家のレスリー・キーさんのトークショー。マーガレットさんは東京レズビアン&ゲイ映画祭に携わった18年間の変化の一つとして近年LGBT(女性同性愛者(Lesbian)、男性同性愛者(Gay)、両性愛者(Bisexuality)、性転換者(Transgender)の人々の呼称)の「クリエイターとしての影響力」に大手の企業も着目し、経済の分野で取り上げられていることを挙げた。

第20回東京レズビアン&ゲイ映画祭は10作品を上映。10月10日まで。

文・撮影:白玉



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人を愛することに違いはあるのか? もちろん、ないのか?-東京国際レズビアン&ゲイ映画祭


  • 2011年10月07日更新

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