『LAゾンビ』―ゲイ・ポルノとゾンビ映画が融合した問題作、奇跡の特別上映。

  • 2011年07月15日更新

― アート・シーンにも多大な影響を与える、クィア映画界の第一人者、ブルース・ラ・ブルース監督。

映画監督としてのみならず、映画プロデューサー、ライター、写真家と、幅広く活躍している、カナダのブルース・ラ・ブルース監督。『ノー・スキン・オフ・マイ・アス』、『SUPER8 2/1』、『ハスラー・ホワイト』等、ゲイをテーマにした長編映画は、クィア映画の代表として世界的な人気を誇り、アート・シーンにも多大な影響を与えている。

2011年7月11日(月)~23日(土)、フォトグラファーでもあるブルース監督の写真展[“Polaroid Rage: Survey 2000 – 2010]が、東京・銀座のヴァニラ画廊にて開催。期間中の特別イベントとして、ブルース監督の最新長編映画『LAゾンビ』が上映されることになった。

《展覧会特別イベント【ブルース・ラ・ブルース監督作品『LA ゾンビ』特別上映!】》
●2011年7月16日(土) 上映&作品解説&スニークプレヴュー付18時開場 ¥1,800(1D付)
トークゲスト:田亀源五郎さん・鈴木章浩さん(S.I.G) ※プロフィールは後述
●7月18日(月・祝) 上映のみ18時開場 ¥1,300(1D付)
◆イベントの詳細は、ヴァニラ画廊の公式サイトをご参照ください。

― 上映用マスターが警察に押収された上、「焼却」までされた問題作。

この『LAゾンビ』、注目度と話題性の宝庫である。2010年、ロカルノ国際映画祭の正式招待作品だったにもかかわらず、メルボルン国際映画祭では上映を禁じられた。映画祭側は上映を強行しようとしたが、事務局に押し入ってきた警察が上映用マスターを押収し、その上、「焼却」したのである。

警察に押収されただけでなく、「焼却」までされる映画とは、どれほどの問題作なのか? ― 興味をそそられて当然だが、日本での公開は絶望的と言われていた。しかし、奇跡的に今回の特別上映が決定したのである。この機会を逃したら、日本では二度と観られない可能性が高い。

『LAゾンビ』は、ゲイ・ポルノであり、ゾンビが主人公のホラー映画でもある。加えて、詩的な哀愁が薫りたつ、耽美な映像作品でもある。「ポルノ」、「ゾンビ」、「耽美」 ― 一見、喧嘩をしそうなこの3つの要素が融合する神秘を、クィア映画ファンのみならず、嗜好を問わず多くの映画ファンに目撃していただきたい。

▼『LA ゾンビ』作品情報
2010年/70分
“L.A. ZOMBIE”
Directed by Bruce La Bruce
Produced by Owen Hawk Screenplay by Bruce La Bruce Story by Bruce La Bruce
Starring Francois Sagat Matthew Rush Erik Rhodes Francesco D’Macho Wolf
Hudson
Music by Kevin D Hoover Jack Curtis Dubowsky

▼ブルース・ラ・ブルース写真展[“Polaroid Rage: Survey 2000 – 2010 ]
~ Additional Photos from Otto; or, Up with Dead People and L.A. Zombie~

期間:2011年7月11日(月)~23日(土)
会場:ヴァニラ画廊
入場料:500円
2007年ヴァニラ画廊にて衝撃的な写真展を開催したブルース・ラ・ブルースの新作展!
2000年から2010年のあいだの実験的パフォーマンスを綴った記録をポラロイド作品300枚以上におさめたシリーズ[“Polaroid Rage: Survey 2000 – 2010 ]。このシリーズは2011年、2月にポルトガルのThe Wrong Weather Galleryにて発表され非常に高い評価を得ています。そして自身が監督した映画OTTO ; or, Up with Dead People (2008)とL.A.Zombie(2010)からの新作写真もあわせて展示致します。

▼Bruce LaBruce ブルース・ラ・ブルース監督 プロフィール
カナダのトロント在住。映画監督、写真家、ライターなど幅広く活躍する。
アート・シーンの異端児。’80年代に発表した8mmフィルムによる超低予算のポルノアート・フィルムは、ガス・ヴァン・サントにも大きな影響を与えた。 ’90年代からは、『ノー・スキン・オフ・マイ・ アス』『SUPER8 2/1』『ハスラー・ホワイト』など過激なセクシャリティを武器にした長編を発表。クィーア・フィルムの代表として、世界的な人気を得る。2008年には 「Otto; Up with Dead People」2010年には「L.A. Zombie」を公開。
1998年から写真家としても活動を開始し、多くの雑誌でフォトグラファーとして活躍する外、欧米で個展を多数開催している。

▼田亀源五郎さん プロフィール
1964年生まれ。多摩美術大学在学中、ゲイ雑誌や耽美雑誌に別名義による作品を発表しつつ、卒業後の1986年にゲイ雑誌「さぶ」で本格デビュー。以降アート・ディレクターをしながら、マンガ、イラストレーション、小説等を発表、1994年からは専業作家となる。マンガ単行本多数。アーティストとしても、主に海外で個展や企画展などの開催多数。また、過去の日本のゲイ・アートの研究にも取り組んでおり、編纂画集の出版や企画展なども開催。
田亀源五郎さん 公式サイト

▼鈴木章浩さん プロフィール
国内外の映画の配給、宣伝、映画祭の企画・制作を経て、大木裕之監督『ターチ・トリップ』『あなたがすきです、だいすきです』『エクスタシーの涙・恥淫』をプロデュース。ブルース・ラ・ブルース監督『ハスラー・ホワイト』、『スキン・フリック』エラ・トロヤーノ監督『ラテン・ボーイズ・ゴー・トゥ・ヘル』の製作に参加するほか、日本で撮影されたイアン・ケルコフ監督『シャボン玉エレジー』をプロデュース。初監督作品『天使の楽園』はロッテルダムをはじめとした世界各国の映画祭に招待され、高い評価を受けた。第2作『天使の体温』はDVDでロングセラーを記録。最新作『ルナの子供』は国内上映のほかロンドン、ハンブルグなど海外映画祭で招待上映されている。自身の監督企画『ストロベリーズ』、ブルース・ラ・ブルース監督『School Girl In A Cage』などの海外との合作企画も進行中。エス・アイ・ジー代表。

文:香ん乃

  • 2011年07月15日更新

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