『エクソシズム』―スペイン発! 悪魔に取り憑かれた少女の苦悩と、翻弄される周囲の人間の姿。

  • 2011年06月21日更新

『REC/レック』 のプロデューサーが製作、本国スペインで大ヒットを飛ばした衝撃のホラームービー。神父が執り行うエクソシズム(悪魔祓い)の儀式を軸に、悪魔に取り憑かれた少女の苦悩と翻弄される周囲の人間の姿が描かれる。クライマックスの驚愕のストーリー展開にも注目!

舞台はイギリス。15歳の少女エマが、自宅で幻聴や幻覚に襲われ、突然白目をむいて倒れる。病院の検査では何の問題も発見されなかったが、その後も彼女に次々と異常な現象が現れ、やがて家族に危害を加えるようになっていく。一方、エマの叔父で神父のクリスは、彼女が悪魔に取り憑かれたことを指摘し、エクソシズム(悪魔祓い)を申し出る。彼にはかつて、この儀式の途中に少女を死なせてしまったことがあり、“インチキな人殺し”として非難を浴びた過去があった。その汚名を晴らすために、儀式の様子をビデオに録画し、悪魔の存在を証明しようとしていた。果たしてそのビデオに収められたものとは…。

神父は少女を実験台に、“悪魔祓い”を録画した-。衝撃的なキャッチフレーズである。録画した画像には何が映っているのか。得体の知れない人間を脅かす存在に心拍数が高まる。たとえキリスト教文化圏に暮らしていなくても、“悪魔”や“エクソシズム”への恐怖を感じ取ることができるだろう。

また、家族や友人など大切な人たちを傷つけたり、そのために彼らを失ったりすることへの恐れも十分理解できる。ましてやその原因が無意識状態の自分であったらどうなのか。素に戻ったエマが家族崩壊の様子を目の当たりにして苦悩する姿は、あまりにも悲しい。

作品前半、「エマに悪魔が取り憑いたのは、軽い気持ちで悪魔を呼び寄せたからではないか」と観客に思わせるシーンがあるが、日本でも子供のころコックリさんのような召喚遊びに興じたことのある人は少なくないはず。ほとんどが対象を召喚できていたとは思えないが、本作を観ると、世の中には科学では証明できないことや手を出してはいけないことが本当にあるのだと思えてくる。

作品中、悪魔祓い映画にお約束の、少女が凄まじい形相で口汚く罵ったり、奇行を繰り返したりする場面が登場する。これはまさに迫力ものだ。この夏、不安定な年頃の少女の強烈な変貌ぶりと、背筋がぞっとするような視覚的・心理的恐怖をぜひ体感したい。

▼『エクソシズム』作品・公開情報
スペイン/2010年/100分
原題:”La possesi ón de Emma Evans”
監督:マヌエル・カルバージョ
製作:フリオ・フェルナンデス
脚本:ダビ・ムニョス
撮影:ハビエル・G・サルモネス
音楽:ザカリアス・M・デ・ラ・リバ
出演:ソフィ・ヴァヴァスール ダグ・ブラッドレイ スティーヴン・ビリントン
配給:アットエンタテインメント
コピーライト:(C)2010 CASTELAO PRODUCTIONS, S.A.
『エクソシズム』公式サイト
※2011年6月25日(土)シアターN渋谷にて、4週間限定モーニング&レイトショー!

文:吉永くま

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  • 2011年06月21日更新

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