大量生産の裏にある貧困と飢えを語る‐『ありあまるごちそう』トークイベント

  • 2011年03月07日更新

ありあまるメイン驚愕の食事情を赤裸々に描き、世界中の注目を集めたフード・ドキュメンタリー「食の社会見学」シリーズ。その第2弾となる『ありあまるごちそう』は大盛況で立ち見も出るほど。輸入食糧に頼っている日本。それにも関わらず食糧廃棄率は世界一。そんな私たちだからこそ知っておくべき事実がここにある。シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー。2月26日(土)には「TABLE FOR TWO」小林智子さんのトークショーが行われ、私たちが今できることをお話しいただきました。

 

第1弾の『フード・インク』はアメリカ編。遺伝子組換え食品の危険性、安価な食品が大量生産される裏の真実、それらを選んだ結果起こりうる事実を突きつけ、私たちが本当に食べたいものが何かを問いかける。

ありあまるサブ③第2弾の『ありあまるごちそう』はヨーロッパ編。大量に捨てられるパン、乱獲される魚、見た目重視の遺伝子組換え野菜、工業的にスピード生産されていくニワトリ。徹底した利益追求とコスト削減が生んだ流通のグローバル化が世界の需要と供給のバランスを大きく崩し、富める国と貧しい国の格差を広げていく。120億人を養うことができる世界経済なのに、10億人が飢えに苦しんでいる事実をどう受け止めるか。食糧廃棄大国の日本に何かできることはないのだろうか。

 

トークショー①r2月26日(土)の『ありあまるごちそう』上映前に、「TABLE FOR TWO」小林智子さんのトークショーが行われ、“TABLE FOR TWO”の取り組み、世界の飢えを止めるために私たちが今できることをお話しいただきました。

 

 

20円の寄付がアフリカの学校給食一食分になる。
ありあまるサブ①世界の人口70億人くらいの中で10億人が飢えに苦しんでいる一方、先進国の10億人は食べ過ぎが原因で、肥満、糖尿などで健康を害しているという皮肉な不均衡がある。社員食堂や学生食堂、レストランなどで、ヘルシーな食事(カロリー抑えめ、野菜が多い)を提供し、そのメニューを頼んだ方に20円の寄付をお願いしています。その20円でエチオピア、ウガンダ、ルワンダ、マラウイというアフリカ4か国の学校給食一食分を賄うことができるのです。

“TABLE FOR TWO”は直訳すると「二人の食卓」。食べ物がなくて命を落としかねないもう一人とつながるテーブルでありたい。テーブルを分け合うという意味でつけた名称だそう。

大量に作り、捨てているという問題。
売る側は、売れるもの、買ってもらえるものを製造しなければなりません。コンビニなどで商品開発されている方は、管理栄養士の資格や調理師の免許を持っている方が多く、仕事に矛盾を感じつつも、少しずつ良い方向へ向かっていきたいと思いながら仕事をされています。買う側が自分で食材を選び、自分で料理することが増えれば、売る側の意識も変わってくるのではないでしょうか。

何から手をつければいいか。私たちの意識と選択を変えることが変化への一歩。
ありあまるサブ②生産、流通、加工それぞれに大企業がかかわっている。大企業が占める割合が大きいので、なかなか個人では難しく感じますが、何を食べるかという消費者の選択が変わり、選ぶ食品や行動が変われば、たとえばコンビニでお弁当を買う回数が減ったら、モノを作る、配る側も変わらざるを得ません。私たちの日々の食事が変化への一歩となるのです。

ありあまるサブ④▼『ありあまるごちそう』作品・公開情報
オーストリア/2005年/96分
原題:WE FEED THE WORLD
監督・脚本:エルヴィン・ヴァーゲンホーファー
出演:ジャン•ジグレール、ピーター•ブラベック、カール•オトロック
提供:メダリオンメディア
協力:カフェグルーヴ
配給:アンプラグド
コピーライト:© Allegrofilm 2005

●『ありあまるごちそう』公式サイト

※2月19日(土)シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー!

取材・編集・文・スチール撮影:那須ちづこ

  • 2011年03月07日更新

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