『リトル・ランボーズ』でUKカルチャーと音楽に浸ろう!―カジヒデキさん×松田岳二さん トーク・ショー

  • 2010年12月11日更新

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1982年のイギリスを舞台に、性格も育った環境もまったく違うふたりの少年 ― ウィルとカーターが出会って、「自主映画を撮ろう!」と奮起する物語、『リトル・ランボーズ』。

シルベスター・スタローン主演の『ランボー』に感化された少年たちが、瞳を輝かせて映画作りに奮闘し、ときに喧嘩もして、家族との関係に思い悩む姿を見ていると、時代や国籍を越えて、「自分が子供だった頃」を思いださずにはいられません。特に、男性が味わう共感と郷愁は強いのではないでしょうか。

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この映画には、1980年代のUKカルチャーと音楽が、たっぷりと盛りこまれています。本作の公開を記念して、ミュージシャンのカジヒデキさんと松田岳二さん(キュビズモ・グラフィコ・ファイヴ)によるトーク・ショーが、2010年12月8日(水)に、シネクイントにて開催されました。←の写真、左が松田さん、右がカジさんです。

『リトル・ランボーズ』をとても楽しくご覧になったというカジさんと松田さん。話題は、おふたりの子供時代のエピソードにも及んで……。和気あいあいとしたトーク・ショーの模様を、じっくりとご堪能ください。

― 映画の舞台である1982年、おふたりは中学生でした。

「アメリカで、第二次ブリティッシュ・インヴェイジョンが巻き起こった時代です」(松田さん)

松田岳二さん(以下、松田) ちょうど、MTVの放映が日本で始まった頃でした。自分の部屋にテレビを買ってもらって、夜更かしをして観ていたものです。アメリカで、第二次ブリティッシュ・インヴェイジョンが巻き起こった時代でもありました。

カジヒデキさん(以下、カジ) ブリティッシュ・インヴェイジョンとは、イギリスのアーティストの音楽がアメリカで流行ることです。ビートルズが流行った第一次が1960年代で、1980年代の第二次では、カルチャークラブなどが流行しました。そういったニューウェーブの音楽が、僕もとても好きでした。

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― 本作には、「コモン・ルーム」のシーンがあります。コモン・ルームとは、イギリスの小学校で6年生だけが入室できる娯楽室のことですが、こういう文化は日本にははいってきていませんでした。

「ニューロマンティックの音楽がとても流行っていたのだろう、ということが、よくわかります」(カジさん)

松田 まるでディスコ・ルームのような、音楽を聴いたり踊ったりする部屋が小学校にあるなんて、当時のイギリスは進んでいるなぁ、と思いました。
あの頃、僕はThe CUREの”Close to me”などがとても好きだったのですが、この映画では、そういったニューウェーブの音楽がとても上手に使われいる、と感じました。
また、劇中では、ジョナサン・リッチマンの”EGYPTIAN REGGAE”という曲も使われています。リッチマンはアメリカのアーティストですが、1980年代のイギリスで、とても人気がありました。当時のイギリスで、よくかかっていた楽曲なのでしょうね。

カジ コモン・ルームのシーンでは、1982年のカルチャーを見ることができますね。小学生ではありながら、化粧をしている子もいて、とてもお洒落なニューウェーブのファッションです。同時に、ニューロマンティックの音楽がとても流行っていたのだろう、ということも、よくわかります。

― 本作の物語は、ガース・ジェニングス監督の子供時代の経験がもとになっています。この監督は、多くのプロモーション・ビデオ(PV)も撮っていますね。

カジ ファットボーイ・スリムのPVなどがそうですね。

松田 (そのためもあって)音楽の使いかたが、とても上手な監督さんだと思います。

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― 本作の主人公のウィルとカーターは、『ランボー』に感化されて、いろいろな無茶をしながら自主映画を撮るわけですが、おふたりは子供時代に無茶なことをした思い出はありますか?

松田 「家から中学校まで、1回も信号を守らずに自転車で走るぞ!」とか(会場笑)、そういうことをやっていましたね。

カジ 小学校6年生のとき、学校に木がたくさん生えていて、まるでアスレチックのようになっていたので、そこで得意げに遊んでいたのですが、木から落ちて肩を脱臼したことがありました。ちょうど、野球の大会が迫っていたので、「人生、終わったな」と焦りました(笑)。でも、野球大会までには肩が治って、出場することができたんですけどね。

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― 本作をご覧になるみなさまへ、「ここだけは見逃さないでほしい」という、お薦めポイントを聴かせてください。

「タイプの違うふたりの少年が出会って物語が展開していくのが、とても楽しい作品です」(カジさん)

松田 ウィルが妄想に浸って絵を描いているシーンがとても好きで、印象に残っています。あの絵は、ジェニングス監督が実際に描いたそうです。CGの部分にも、その手描きの絵がはいっていて、とてもかわいいですね。また、ラストでは、ものすごく感動できると思います。

カジ ウィルとカーターの出会いのシーンが印象的でした。最初にカーターがボールを投げるんですけど、そのコントロールが見事なんです。
タイプの違うふたりの少年が出会って物語が展開していくのが、とても楽しい作品だと思います。

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▼『リトル・ランボーズ』
作品・公開情報

イギリス・フランス/2007年/94分
原題:”SON OF RAMBOW”
監督・脚本:ガース・ジェニングス
出演:ビル・ミルナー
ウィル・ポールター
ジェシカ・スティーヴンソン
ニール・ダッジオン
ジュール・シトリュク
エド・ウェストウィック
配給:スタイルジャム
コピーライト:(C)Hammer&Tongs,Celluloid Dream,Arte France,Network Movie, Reason Pictures
『リトル・ランボーズ』公式サイト
※2010年11月6日(土)、シネクイントほか全国順次ロードショー。

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『リトル・ランボーズ』 作品紹介
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《サウンドトラック》

Son of Rambow

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取材・編集・文:香ん乃 取材・編集:みのり
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  • 2010年12月11日更新

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